サウンド・オブ・ミュージック出演:
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日 2007-01-26
オススメ度:★★★★
修道女見習いのマリアは、修道院では問題児だった。そこで院長は、マリアをトラップ大佐の家に送り、7人の子供たちの家庭教師とした。トラップ家に受け入れられたマリアは、やがて大佐への恋心に気づく。そのうち、第2次大戦が始まって…。
『ドレミの歌』をはじめ、耳になじんだ曲の多いホームミュージカルの傑作だ。第2次大戦前夜の実話がもとになっている。監督は、『ウエスト・サイド物語』でミュージカルに新境地を拓いた、ロバート・ワイズ。ロジャース&ハマーシュタインによる舞台でのヒットミュージカルを、風光明媚なオーストリアのザルツカンマーグートでロケを実施、映画ならではの魅力に満ちた作品に仕上げた。特に冒頭での70ミリ大画面を利用した、アルプスからザルツブルクまでの空中撮影シーンが見事である。(アルジオン北村)
陰の部分もある「傑作」 2007-02-02
ストーリーはマリア自身による著作を基にしているが、かなり脚色されている。特に、トラップ大佐の極端なまでの厳格主義はあまり信用しない方が良い。マリアもトラップ大佐の描写にはかなり異議があったようだ。
そのマリアは、映画の大ヒットによる実利的な恩恵は何も得ていない。お金に困って、全ての権利を既に手放していたためである。
ただ、そのマリアが、一瞬であるが「出演」している。単なる通行人役であるが、これを冗談と受け取るべきか、なんとも複雑だ。
長女リーズルは映画では16歳で、17歳の青年兵ロルフと恋仲なのであるが、まるで子供っぽい恋愛が嘘っぽく感じる(トラップ家の長女は実際は当時14歳)。お話的には、全体に不自然な感覚は否めないのであるが、当時のアメリカの風潮への配慮であろうか?
音楽的には、全盛期のジュリー・アンドリュースのパフォーマンス炸裂で、実に楽しいものに仕上がっている。演出も秀逸で、何度見ても面白い。
素晴らしい傑作であると思うが、やはり、純粋に賛美するだけで片付けられない複雑な作品でもある。
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