世界最速のインディアン ゴッド・オブ・スピード・エディション出演:
ハピネット・ピクチャーズ
発売日 2007-07-27
オススメ度:★★★★★
どうにも不思議なタイトルだが、「インディアン」とは主人公の愛車であるバイク、1920年型インディアン・スカウトのこと。ニュージーランドの小さな町で暮らす63歳のバートが、長年の夢であった米国ユタ州で行われる最速バイクレースに挑戦する。実話を基にした物語で、バート役を演じるのはアンソニー・ホプキンス。とてもじゃないが最速レーサーに見えないけれど、夢に一直線になる初老の男をいきいきと演じ、嫌味がないのはさすがである。
ニュージーランドの人々の粋な見送りに始まり、船でロサンゼルスに着いたバートがユタを目指してヒッチハイクしていく旅は、多くの個性的な人々との出会いが彩っていく。それぞれのエピソードがどれもイイ話なので、観ているこちらもいつの間にかバートを応援してしまう展開。圧巻は、ついにユタ州のレース会場に到着した彼が、目の前の白い平原を見て幸福に浸るシーンだろう。その幻想的な美しさといったら! その後もさらに大きな感動が待つのだが、人生賛歌のドラマとして、これほど基本に忠実で、しっかりと物語を語っている映画も少ない。多くの人の心を温かくする佳作だ。(斉藤博昭)
カッ飛びジイさんの行動力 2007-05-16
アンソニー・ホプキンス演じる、ニュージーランドに住む年金暮らしの
スピード狂のジイさんが、40年間改造に改造を重ねた空気抵抗を抑える
カバーを付けた 1920年代製のバイク『インディアン』で長年の夢だった
ユタ州ボンヌヴィルでのタイムアタックに出場する為の紆余曲折を描いた
ロードムービーものだ。
渡米を夢見たまま時が流れるものの、寄る年波に勝てず、狭心症の薬が
手放せなくなった時、夢を夢で終わらせたくは無いという思いと、仲間
との支えがきっかけとなり、夢を自分の手元に引き寄せていく。
これは事実を基にして作られた話だという。
人は追い詰められると、自分が思った以上の力を発揮して自分の世界を
変えていく。
ほんの少しでも、自分自身を良くしていくために、そして理想の自分に
近づく為に、『槐より始めること』の大切さを再認識させてくれた。
ただ、映画の中のアンソニー・ホプキンスと違い、私は自分がジイさんに
なる前には何とかはしたいけど。
さらに詳しい情報はコチラ≫