キル・ビル Vol.1出演:ユマ・サーマン /ルーシー・リュー /ダリル・ハンナ /クエンティン・タランティーノ /栗山千明
ユニバーサル・ピクチャーズ / ジェネオン エンタテインメント
発売日 2004-04-16
オススメ度:★★★★
クエンティン・タランティーノ6年ぶりの新作。カットが惜しまれ、急きょ、前・後編に分かれての公開となったが、たしかにこの前半を観る限り、切り捨てるべきシーンは見当たらない。結婚式の当日、元恋人ビルが率いる殺し屋集団の襲撃を受け、参列者を皆殺しにされ、自らも昏睡状態に陥ったヒロイン(名前は明かされない)。昏睡から目覚めた彼女は、殺し屋一味への復讐を誓って、病院を抜け出す…。
前編のおもな舞台は日本で、千葉真一の刀鍛冶や、栗山千明のヤクザの用心棒など、日本人俳優たちも大活躍。日本のヤクザ映画やマカロニウエスタンへのオマージュにあふれているのは周知のとおりだが、元ネタ探しに躍起になるほどディープなノリではないので、一般観客でも楽しめるだろう。ヒロイン役、ユマ・サーマンの気合いが入った一瞬の表情や、ヤクザの女親分になりきったルーシー・リュー(日本語が意外なほどうまくて思わず笑いを誘う)の立ち回りがカッコいい。ゴージャスな料亭のセット(中国で撮影)から妙にチープな飛行機、アニメの挿入など、タランティーノらしい“遊び感覚”の映像は健在。腸が引き出され、首や手足が吹っ飛ぶまくるアクションには賛否があるだろうが、その論議は本作にとって見当違いというものだろう。(斉藤博昭)
何かが足りない 2007-05-12
監督らしく、随所に拘りを感じられる作品
表現として実写・アニメの境無く、良い物は良いとして詰め込んである点は面白い
キルビルは、彼の中にある日本の任侠映画であり、
カンフーアクションであり、マカロニウェスタンの復讐劇でもある作品なのだろう
音楽も相変わらずのチョイスで、キルビルにはこれ!といった感
B級ならではの、隙の有りまくる設定や描写は、気になる人は全然受け付けないだろう
日本刀を帯刀したまま、(恐らくわざとチープな表現の)飛行機に乗ったりしてるんだから
しかしながら、そういう部分も受け入れてリラックスして見た方が楽しめるだろう
決して、「何で銃使わないの?」とか言ってはいけないw
とは言え、打刀?の扱いについては、やはり日本人としては気になる部分はあった
アクションがカンフーなので、打刀と合わすとどうしても違和感を感じる
数十人の日本刀を持った人間とカンフー交じりに大立ち廻りをしつつ、
骨ごとパワーでぶった斬るのは、やはりアホ過ぎて首を傾げるというか白けてしまう
どうせなら、彼女専用の日本刀をモチーフにした武器を作った方が良かったかも
刀身の美しさも、妙にギラギラした金属感が「?」な感じ
全体に、何かもう一つ盛り上がりに欠ける
復讐相手の四人の内の一人の女性に焦点を当てているが、
魅力的な少女時代に対して、現在はアホ軍団を束ねる腕自慢の中国人にしか見えない
ヤクザに身内を殺されて、その親分?に対して復讐を果たした少女が、
殺し屋を経てヤクザの頂点に居るってのも、何だかよく分からん話
矛盾点に対し、何か納得出来ないのは押し切るパワーが足りないからかも知れない
とはいえ、キルビルは1・2セットの作品との事ですし、
2は更に盛り上がって面白いらしいので、序章というか経過部分としては、こんなものかも?
1を見る限りでは、2を見に劇場へ足を運ぼう!とは思えない
しょうもないアホアクションとしてなら、気軽に楽しめる
2を見れば評価も変わるかも知れませんが、まだ見てないので☆三つといったところ
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